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最高裁判所第二小法廷 昭和41年(オ)1034号 判決 1967年1月20日

上告人

正岡深志

右訴訟代理人

川本作一

被上告人

中予木材株式会社

右代表者

忽那清高

主文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理由

上告代理人川本作一の上告理由第一ないし第三点について。

本件立木売買契約においては、双方立会のうえ検収が済まないかぎり買主は伐採木を搬出することができない旨の約定があつたとの原判決の確定した事実関係のもとにおいては、検収が終了しないかぎり売主から買主に売買目的物の引渡がされたとはいえない旨の原判決の判断は正当であり、目的物の所有権移転の時期がいつかは右結論に消長に来さないことも、原判決のいうとおりである。論旨はすべて採用することができない。

よつて、民訴法四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のとおり判決する。(奥野健一 城戸芳彦 石田和外 色川幸太郎)

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